株式会社フィッシュパスとの協働による「環境DNA技術を活用したネイチャーポジティブ地域実証」の実施について
公開日 2026年10月28日
1.実証実施の背景
私たちの暮らしや経済は、生物多様性を基盤とする生態系から得られる恵みによって支えられています。一方、過去100年間の人間活動の影響により、種の絶滅速度はこれまでの地球の歴史から見ても異常な速度で急上昇し、地球の生物多様性は危機的な状況にあります。
こうした状況を受けて、国は、令和5年度に生物多様性国家戦略2023-2030を策定し、生物多様性の損失を止め、2030年までに自然の回復軌道に乗せるという「ネイチャーポジティブ」を目標に掲げ、さまざまな政策を展開しています。
本市は、県内市町で初めてとなる亀山市生物多様性地域戦略を策定するなど、従前から生物多様性保全に取り組んできました。令和7年6月には「亀山市ネイチャーポジティブ宣言」を発表するほか、第3次亀山市総合計画における重点プロジェクト「緑の環プロジェクト」としてネイチャーポジティブなまちづくりを推進しています。
一方、ネイチャーポジティブの実現に向けては、地域に生息する生物の現況を科学的かつ的確に把握することが不可欠ですが、従来の網羅的な生物調査には多大なコストと専門的な人員、長期間の調査を要することから、迅速かつ継続的なデータ収集や、企業の環境保全活動に伴う効果測定の手法確立が大きな課題となっていました。
2.株式会社フィッシュパスとの連携の経緯
株式会社フィッシュパス(本社:福井県坂井市)は、河川等のわずかな水から生息生物を特定する最先端の「環境DNA分析技術」を活用し、全国の河川生態系の可視化等に取り組むスタートアップ企業で、三重県の令和8年度みえスタートアップ実証実験サポート事業「MIE StartUP FIELD」の採択企業に選定されました。
本市では、令和8年4月30日に株式会社百五銀行と「亀山市におけるネイチャーポジティブの実現に向けたまちづくり推進に係る連携協定」を締結し、市内企業へのネイチャーポジティブ経営の普及等を協働により進めており、同行からの紹介を契機として、株式会社フィッシュパスとの地域実証に向けた協議を開始しました。
その結果、本市が目指すネイチャーポジティブの推進と、同社が有する先端技術による地域課題解決の方向性が一致したことから、百五銀行との連携協定に基づく具体的な展開の第一弾として、同社の協力を得て、本市における地域実証を実施することとしました。
3.地域実証の概要
目的
環境DNA分析技術を活用し、市域の生物多様性の状況を把握するとともに、企業等が取り組む生物多様性保全活動の評価手法を確立するなど、科学的根拠に基づいたネイチャーポジティブなまちづくり推進に係る実証を実施する。
期間
令和8年11月~令和9年3月(次年度以降は別途協議)
内容
- 市域の生物多様性にかかる基礎情報の収集
- 生物多様性を保全する区域の評価スキームの検証、確立
- 調査結果および協働の取組に関する対外的な情報発信と広報展開
